Bettyの備忘録

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認知症の人のつらい気持ちがわかる本

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友人が介護に関する本をくれました。

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この2冊のうち「認知症の人のつらい気持ちがわかる本」を読みました。

昨日紹介したアガワさんの本とはまた違い、「認知」という病気(?)と向き合うマニュアル本です。

 

hiro-beans-attack-no1.hatenablog.com

 

本をくれた友人は、自分のお父様の介護をしている時にこの本を購入したのですが、残念ながらまだ読み終わらないうちにお父様が亡くなりました。

本があると辛く悲しくなるとのことで、私が譲り受けました。

 

本の内容はすべてがウチの母にあてはまるものではありません。

でも「なるほど」と思うこともあります。

 

計算ドリルをやらせることは「脳のトレーニングになる」?

計算力の低下を心配して、「脳のトレーニング」やらせたらいいのではないかと考える人がいますが、認知症による計算力や判断力の低下をトレーニングで防ぐことはできません。

「1+1は?」などという質問は、本人の自尊心を深く傷つけることになります。

ドリルをするたびに、自分の知的能力の衰えに直面しなければならない現実は、本人にとってつらいものです。

 

でも。

 

ウチの母は、ディケアサービスで時々やる計算ドリルが大好きです(笑)

もともと「私は理系なのよ。」と自慢するのが口癖の母。

理系・・・と言われましても。

ディケアサービスでやる計算ドリルは「1+1」ほどではないものの、小学2年生レベルでしょうか。

それでも満点をとってくると誇らし気に見せてくれます。

母の自尊心レベルはかなり低いらしいです(笑)

計算するのも楽しそうだし、それが満点なのも嬉しいらしい。

計算力の低下を防ぐ目的でなくても、本人が楽しいならそれでいい。

 

夜中に電気をつけておく

夜中になると興奮して大声を出して暴れる「夜間せん妄」という症状があらわれる高齢者がいるそうです。

夜、真っ暗でしんと静まりかえった状態が不安や恐怖心をあおるため、夜中も電気をつけておくと安心するようです。

 

なるほど。

これは母にあてはまります。

母は夜中に大声を出したり暴れたりはしません。

電気も小さなスタンドを点けていますが部屋の照明は消しています。

でも、テレビを夜中もずっとつけたままで寝ているのです。

しんと静まりかえった状態が不安なのかもしれませんね。

夜中テレビをつけたままにしておくことは睡眠を妨げるのではと、私は嫌だったのですが、これからも母の希望どおりにしておこうと思いました。

 

これまでの何が悪かったんだろう

本人も家族も「認知症の原因」を究明しようと、過去にさかのぼりさまざまな後悔をしがちです。

はたして原因はなんなのか、それさえわかれば、どこか救われる思いがするのでしょう。

働きすぎ?手術したから?ひとりで放っておいたから?引っ越しさせたから?

いいえ、もっとも大きい原因は「加齢=年のせい」です。

 

そうよね、そうよね。認知の原因は加齢。

これは天が用意した自然現象。

ウチも、父に認知の傾向がみられた時、住み慣れた土地を離れて子供のそばにとこちらに引っ越してきたのが悪かったかなぁと妹が自分を責めていました。

そうではない。

認知の原因は誰のせいでもない。年のせいなのだ!

そう考えたら楽になる。

 

おかあさんもさ~、もっと「ありがとう、助かるわ。おかげで幸せ。」って言ってくれると私も救われるんだけどね。

時々、私は自分で「私って気の利く優しい娘よねっ!」と言う。

すると母は「ふふん、じがじさんね。」と鼻で笑う。

悔しいから、私は「『じがじさん』って書ける?」と聞いてやる。

母「書けるわよ。」

自我自賛と書く母。

ブブーッ!違います!自画自賛です!

私は計算ドリルでも漢字ドリルでもなんでもやらせるわよっ!

 

認知症の人のつらい気持ちがわかる本 (こころライブラリーイラスト版)

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