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『看る力~アガワ流介護入門』を読んで

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hiro-beans-attack-no1.hatenablog.com

 

読みました。

友人からもらった本です。

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そう、先日ブログでも紹介させていただいた本です。

『看る力 アガワ流介護入門』

看る力 アガワ流介護入門 (文春新書)

看る力 アガワ流介護入門 (文春新書)

 

本はマニュアルではなく、エッセイストであり作家の阿川佐和子さんと青梅慶友病院院長でらした大塚亘夫医師の対談です。

阿川佐和子さんのお父様である阿川弘之氏が大塚亘夫医師が会長をされているよみうりランド慶友病院で晩年お世話になったという間柄です。

 

出鼻くじかれると本を読み進むことができない

まず大塚医師が会長をされている青梅慶友病院なのですが。

www.keiyu-hp.or.jp

阿川佐和子さんが「まぁ~先生、その節は父がお世話になりましてぇ~」と大塚医師に挨拶され、和やかに対談が始まります。

お世話になったという「よみうりランド慶友病院」は個室で月額82~92万円だそうです。(2018年12月現在)

阿川弘之氏は特別室だったかもしれませんね。それならもっと費用はかかったことでしょう。

阿川佐和子さんが「美味しい食事など父の要望に応えてくれるホテルのような病院」と絶賛されてましたが、そりゃ92万円(もっと?)も毎月かかるのなら、素晴らしい環境でしょう。

92万円って、普通はパート主婦の年収ですよ?

本を読む前にこの金額を調べてしまった私は、正直気持ちが萎えてしまいました。

 

で、阿川佐和子さんは自宅で認知症の症状がみられるお母様の介護もしてらっしゃるそうですが、お手伝いさんがいらっしゃるそうです。

そのお手伝いさんは60代ですが昔阿川さんのお宅で住み込みで働いていた女性なので、お母様の食事の好みなども熟知されているという。

阿川さん曰く「昔は裕福な家庭でなくても住み込みのお手伝いさんがいたと思うのですが、それが彼女でした。」

阿川さん!

あなたは庶民の生活を知らない!

昔も今も、かなり裕福な家庭でなければ、住み込みのお手伝いさんなんていませんよ!!!

若い頃に地方から出てきて夜間定時制高校に通いながら、阿川家で住み込みのお手伝いさんをしていた彼女は、お姑さんと実母の介護が終わった後、阿川家で再び介護の担い手として使われているのです。

なんか気の毒・・・でもないのかな?十分な報酬をもらっているのかな?

 

とまぁ、本を読み始めて、最初の方のここらあたりのくだりで、「この本、私が読んでも役に立たないんじゃね?」と思ってしまったのでした。

 

でも、とにもかくにも、読んでいくと、私にも共感納得できる教訓がちりばめられていたのです。

 

後ろめたさをもつ

阿川さんは、お母さんに「用事があるから」と言ってゴルフに出かけることもあるそうです。

当然後ろめたさがでる。

その後ろめたさでお母さんに優しくできるというのです。

 

これ、わかる!

 

私も、猫嫌いの母に内緒で、ネコ子ちゃんを自分の部屋で暮らさせていた時は、その後ろめたさから母に優しくできました。

介護より自分の希望を優先させることにより、後ろめたさが湧き、その結果気持ちが楽になるんですね。

 

認知症でも独り暮らしを

認知が出てくると、家事が出来なくなってきます。

三食のご飯はいい加減な物となり、お風呂にもだんだんと入らなくなる。

独り暮らしは無理だろうと・・・

「いや、そんなことはない」と、「むしろどんどん独り暮らしをさせてください。」と大塚医師はおっしゃる。

「お風呂に入らなくたって、部屋が汚くたって、昼寝て夜起きていたって、なんの支障がある!」と。「入浴中に亡くなる高齢者は後をたたないが、お風呂に入らずに亡くなった人はいない。」と。

おまけに「孤独死のなにが悪い!」とまでおっしゃる。

それはちょっと極端かなと思うのですが、火事をだすとか転んで骨折する恐れがあるとか、そこらあたりを考慮して、軽い認知の高齢者が独り暮らしをぎりぎりまで頑張ることは、認知の進行を遅くするというのです。

う~む。

本人が、他の誰かと住むことを希望しないのであれば、まわりがとやかく言うことではないのか。

 

恋は長寿の万能薬

主人の叔父は、「恋多き80代」

これは、悪いことではないらしいです。

男性の場合は、相手が女性であれば、ましてや優しい女性であれば、60代でも70代でも80代でも受け入れる。ウキウキする。

でも女性の場合、相手の男性は若いイケメンを好むそうです。

リハビリの担当さん、ディのスタッフさん、病院の看護士さん。相手が若い男性であればお洒落をしてがんばる。そうして元気になる。

これもわかる(笑)

うちの母は、女性のスタッフさんの方が好きみたいで、「あら、素敵なセーター!手編み?教えてほしいわ。」なんて褒められると機嫌がいいし、楽しくおしゃべりしたり歌ったりしています。

そんな母でも「ディのスタッフさんにハンサムな男が入ったのよ。」なんて嬉しそうに言うくらいですから(笑)

 

・・・とまぁ、その他にもいろいろ「うん、うん。」と頷けることあり、読み終わった今は「面白かった」と言えます。

もしもこれから読もうと思ってらっしゃる方がいらっしゃいましたら、「月額92万円」「住み込みのお手伝いさんあたりまえ」その他「ステーキやお寿司、鰻を病院内に持ち込み」「病院の部屋に絵(たぶん高価な)を飾る」などにのけぞることなく最後まで読みきることをおすすめします。

 

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今週のお題「桜」

マンションの敷地内の桜。

とてもきれいで、「居ながらにしてお花見できるわね。」と住人さんは皆喜んでいます。