今週のお題「おかあさん」
「こんなこと言いたくないけど・・・」と突然話しだす母。
「私、お金を盗まれたの。」
ちっとも驚かない私。「どこで?」
母「ディケアサービスで盗まれたの。財布に入っていたお札がなくなったのよ・・・。」
なぜ、認知が入ってくると、物がなくなった時、お金がなくなった時、「盗まれた」と思うのか。
人間の醜い部分が出てくるということか。
「おかあさん、ディケアサービスではお金は必要ないの。だからお財布には最初から小銭しか入ってないの。盗まれたわけじゃないんだよ。」
そう説明すると、素直な母は「あら、そうだったの。私の勘違いか。アハハ。」と納得する。
こういった勘違いをする利用者が多いので、ディケアサービスの方から、「お金は持ってこないでください」と言われている。
以前もナナコカードと小銭が入ったお財布が見当たらなくなり、「ディケアサービスで盗まれた。私は人を疑うことをしないから、荷物をすぐに人に預けちゃうのよ。」と騒いでいた。
いや、疑ってるでしょ!
そのお財布はあっさり家の中からみつかった。
友人のお母さんは、「戸棚の中にあったお気に入りの茶碗がなくなった!盗まれた!」と悲しんでいたそうだ。誰が茶碗だけ盗むか!と友人は笑っていた。
穏やかで明るい母ではあるけど、こういった一面にはがっかりする。
これが年を取るということなのか・・・