Bettyの備忘録

音楽備忘録と日々の出来事

「ユマニチュード」は誰もが学び実践できるケア技法

ブログランキング・へ
 猫ブログ MIX茶猫へ
 介護ブログへ

先日のブログで「ユマニチュード」について記事にさせていただきました。

hiro-beans-attack-no1.hatenablog.com

 

「ユマニチュード」についてもう少し知りたいなと思っていたところ、大学看護学部教授の方のお話を伺う機会がありました。

その時の内容、感じたことを書かせていただきたいと思います。

 

ユマニチュードが目指すこと

・ユマニチュード(Humanitude)とはフランスで生まれた介護方法です。お医者さまや介護士さんが発案したのではなく、体育の先生が「ケアする人を『心身に問題を抱える人をケアするプロ』と定義して、考えられました。

・ケアする人もされる人も、両方にとって豊かであるように、両者の絆を中心にとらえてケアを行う考え方です。

 

ユマニチュードの「5つのステップ」

出会いから別れまで(ケアを始める前から終わった後まで)を5段階に分けています。

1.出会いの準備

2.ケアの準備

3.知覚の連結

4.感情の固定

5.再会の約束

 

この5段階を解かりやすく、「お風呂に入れる」という例で説明させていただきます。

 

1.出会いの準備

扉をノックします。

扉が開いていても、扉をノックしたり、近くのテーブルをコンコンコンと3回ノックします。

3秒待ちます。(返事があれば、再度のノックは不要です)

再び3回ノックします。再び3秒待ちます。

再度1回ノックして「失礼します」と言って近づきます。

 

2.ケアの準備

すぐに「お風呂ですよ」と伝えるのではなく、「あなたに会いにきた」というメッセージを伝えます。

まず視線を合わせます。

「今日はいいお天気ね」「ご機嫌いかがですか」などの会話から始めて、「お風呂に入りましょうか」ということを伝えます。

ここで合意がとれなければ、ケアは後回し(あきらめる)。

 

3.知覚の連結

「服を脱ぎましょうか」「頭洗いますね」など、ひとつひとつやることに合意をもらいます。

常に「見る」「話す」「触れる」のうちの2つを行います。

 

4.感情の固定

認知症が進行しても、感情に伴う記憶は残るといわれています。

ご本人にポジティブな感情記憶(「誰だかわからないけれど優しい人」「嫌なことはしない」など)をしっかりと残します。

「シャワーは気持ちよかったですね。」

「とてもきれいになられましたね。」

「私も楽しかったです。ありがとうございました。」

など、相手と共に過ごした時間を前向きに評価し、ポジティブな感情を記憶に残すのです。

 

5.再会の約束

「また会いたいですね。」「また来ますね。」と再会の約束をします。

ご本人が約束を覚えていなくても「喜び」や「期待」などのポジティブな印象が残っていれば、次回も笑顔で迎えてくれる可能性が高まります。

 

ユマニチュードの注意点

本人の同意を得ないまま行う「強制ケア」のゼロが目標です。

動かないように縛ったり、閉じ込めたりするのはユマニチュードの考え方に反します。

あくまでも「健康に害を及ぼさない」ことが絶対条件です。

 

ユマニチュード、実施することは可能でしょうか

介護の仕事に就かれている方には理想のやり方なのかもしれません。

誰も、怒ったりせかしたりしながら介護をしたくありません。

ましてや、縛ったり閉じ込めたり、無理やりこちらの言うことをきかせるような方法を好きでやっているスタッフさんはいらっしゃらないでしょう。

 

家族が介護している場合は、それほど認知の症状はひどくない場合が多いと思います。

徘徊したり、暴れたり・・・と度が過ぎる場合はプロのお世話になってらっしゃる方が多いのではないでしょうか。

 

で。

 

私がやっている程度の介護であれば。

92歳の母は要介護2。

徘徊や暴力はありません。

でも「そろそろ起きて着替えましょう。」「ご飯できたよ。」と声がけをしても、母がなかなか動いてくれない場合が多々あります。

そんな時、ユマニチュードの「相手の合意がとれない場合はあきらめる」ということはできないのです。

 

だって、もうすぐディのスタッフさんがお迎えに来る時間なんだもの!

 

先日も、うどんを作ったのに、母がグズグズとなかなか起き上がってくれないので、「うどんがのびちゃう!もう金輪際二度とうどんは作らないから!!!」と怒鳴ってしまいました~😓 母が大好きなうどんですが、それからしばらく作らなかったw

 

ユマニチュード、ケアする人もされる人も両方に豊かであるように・・・っていうけど、説明聞いた限りでは、ケアされる人はともかく、ケアする家族にはかなりストレスなんですけど(笑)

 

ウチの母はわがままですが、声を荒げたり、暴れたりすることはほとんどありません。

なので、こちらもさほど優しい態度ではないですが、なんとか騙し騙し、その気にさせていく方法で介護していきたいと思います。

ユマニチュードという介護方法は、感情の起伏が激しい方の介護には適していますね。

 

「ユマニチュード、アタチの世話をする時にも応用できるわね」

f:id:hiro-beans-attack-no1:20190521135629j:plain



「アタチの合意を得られないまま、無理やりシャンプーするのはやめてね。」

f:id:hiro-beans-attack-no1:20190521135501j:plain

 

ネコ子ちゃん、シャンプー大嫌いだからね。

一生、合意は得られないね。

 

ユマニチュード入門

ユマニチュード入門